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手話による楽しい音楽劇

本日手話による音楽劇を手掛けている株式会社「プリズムミュージック」代表の永井様にインタビューをしました。永井様は劇公演のほ か、出張演奏や音楽レッスン、CD製作など音楽、芸能関連の事業を展開していらっしゃいます。

どうして手話による音楽劇を?

まず、会社設立の経緯についてお聞かせください。音楽事業ということは、永井さまご自身も歌手や演奏活動をしていらっしゃったのでしょうか?
―  小さいころから歌に興味があって、音楽系の専門学校に通いまし た。専門学校では作曲と歌を学び、卒業後に歌の仕事を始めました。その後、歌を教えるボイストレーナーとしての仕事も開始しました。会社設立は私の知人が もともと立ち上げたものなんですね。大規模な仕事の依頼があって、そのときその知人と話し合い私が代表になり株式会社として仕事を始めることになったんです。

音楽劇はそのころから始めていたのでしょうか?手話も取り入れて?
―  これまではレッスン中心でした。でも生徒さんに歌のレッスンをし ても、発表する場がないんですよね。それに公演はあっても歌と劇は別々のものだったんです。だったらそれを融合してみたらどうかな、と思ったのが音楽劇の きっかけで。そうすると生徒みなさんが発表の場をもてますし。もともとは手話なしの音楽劇の予定でした。でも、歌うだけだと表現力に限界があると気付いた んです。歌う以外にも色々試してみたけど表現力が尽きてしまって。何かないかな、と探していて、もともと習っていた手話を使った劇にしてみようと思い始め ました。1番最初の手話劇はもっているものの集大成でしたね。歌があって、劇があって、キャストはいて、手話を取り入れて。もっているものを全部だそう、 と思ってやり始めました。
手話ができる役者さんは当時からいらっしゃったのですか?
― いえいえ、それがいなかったんです(笑)私は手話をそれ以前から習っていたのである程度できましたが、キャストは一人も。だから今は手話を学ぶことも稽古です。基本的に最初の1ヶ月は手話を学び、そのあと劇の稽古に入るので通常の舞台より練習期間は長いですね。

 

手話を取り入れることでより多くの人が楽しめますよね。永井さまの将来の夢はなんでしょうか?
―  劇を通して、聴覚障がい者への理解を深めてもらうことですね。手 話を用いた音楽劇であるから、彼らの抱えている問題を劇中に取り入れています。健聴者が聴覚障がい者に持っているいろんなイメージや誤解を取り除いて、本 当はどんな姿かを話の中で見せています。また、劇を見て手話を勉強してもらうきっかけにも繋げたいですね。

では最後に聴覚障がい者の方々へメッセージをお願いします。
―  手話は言語の1つだから、自分の言語に自信をもってほしいです。それに、言語としていろんなひとに受け継いでもらいたいと思っています。これからも音楽劇を通して手話を学ぶ人が増えて、もっと健聴者にも身近になれるようがんばります。

次回公演のお知らせ

永井様、どうもありがとうございました!
最後に株式会社プリズムミュージックの公演のお知らせです。

〜2014年9月公演『フクロウの島』〜 実際の話 をもとにした手話音楽劇。アメリカのとある島では、健聴者もみなアメリカ手話を用いて交流していました。アメリカ手話がコミュニケーションの1つとして確 立していたのです。今の日本とは違うその島を、日本にあてはめたストーリーにして皆様にお届けします。 どうぞお楽しみに!